TV/RADIO
TV/FM受信システムの構築
12素子VHFアンテナ 30素子UHFアンテナ 8素子FMアンテナ |
住んでいる地域は山の陰で電波が弱く、近くを送電線が通っている為共同受信施設(共聴)になっている。
共聴が入ったのは送電線の工事に伴うものだが、もともと受信状態が良くなかったので良好な受信状態に当時感激していた。
その数年後から4チャンネル(日本テレビ)を中心に時々(たまに)映りが悪くなる様になった。
画面に縞模様が入り時に他の映像が混ざって見える事がある。
ひどいときには全く映らない事もあり楽しみにしていた番組が見られない事もあった。
何度か業者に見てもらったが、常に映りが悪いわけではないので症状が確認できず、いまだに改善されていない。
そこで自分でアンテナを立てる事にした。共聴に入っていない群馬TVを見る目的もある。
良好な受信状態は期待出来ないが、比較的映りの良いアンテナに切り替えながらTVを見ることが出来る。
共聴が入る前はVHFアンテナで東京タワーの電波を直接受信していた。その場所に12素子のVHFアンテナを立てた。
最寄のUHF中継局は山陰の為、ノイズの中にかすかに映像が浮かび上がる程度である。
それでも諦めきれず、液晶TVと14素子のUHFアンテナを両手に持ちながら少しでも受信状態の良い場所を探し回った。
その結果、別の中継局の電波が受信できポイントを見つけた。
受信状態も良好だったのでその場所にアンテナを立てて家まで引き込んだ。
その中でひときわ映りの良いチャンネルがあった。それは長野朝日放送である。
調べてみると地元の中継局と長野(美ヶ原)の送信所が同じ方角に位置している事が分かった。
地元の中継局の出力は0.01KWしかないが長野の送信所は10KWもある。
本来群馬では見られない局だが、近くに邪魔になる山が無い事と電波が強い為に良好に受信できているのだろう。
しかし困ったことに地元中継局のテレビ朝日と長野のテレビ信州が同じ30チャンネルを使っており混信している。
その為この中継局ではテレビ朝日を見ることが出来ない。
幸いVHFの直接受信(東京タワー)ではテレビ朝日の受信状態が良好である。
UHFアンテナを立てた場所は家からの距離が100メートル近くもあり、電波のロスが大きくなるため電源分離タイプのブースターを取り付けた。
このブースターはアンテナ近くに設置した増幅部に同軸ケーブル(アンテナ線)で電源が供給される。
電波は弱くなってから増幅するより弱くなる前の段階で増幅したほうが良い為である。
ちなみにBSやCSのアンテナの電源供給も同じ方式である。
UHFアンテナを立てた場所はFMの受信状態が比較的良好だったので8素子のFMアンテナを近くに立て、UHFとミックスして家まで引き込んでいる。
UHF+VHFのミキサーはブースターに内蔵のものを利用した。
UHFは電波が弱いため屋外ブースターの電源の直後に卓上型のブースターを取り付け補っている。
写真左の宙吊りになっている白い箱が屋外ブースターの電源。
次の黒い箱が卓上型ブースター
次が分配器(FMチューナーとTVへの分配)
最後の白い箱がVHF(共聴orVHFアンテナ)とのミキサー
配線は下図の様になっている。実際はもっと複雑だが図では簡略化しており文章の通りの配線になっていない部分もある。
VHF関係は東京タワーの直接受信と共聴をスイッチで切り替えられる様にしている。
図では省略しているが、東京タワーの直接受信は自室のみで家族の部屋は共聴のみ配線している。
共聴ではEPG(電子番組表)の入りが悪いので、自室のみ直接受信をメインに使っている。
直接受信のNHKは映りが悪いのでNHKを見るときだけスイッチで共聴に切り替えて見ている
UHF関係は家から100m近い距離があり、屋外ブースターで増幅した後さらに屋内の卓上ブースターで増幅している。
その後各部屋でVHF(共聴)と混合させテレビにつないでいる。
VHF+UHFの混合を部屋ごとに行っているのは共聴とUHFのアンテナ引き込み場所が離れている為である。
一箇所でまとめて混合してから各部屋に分配すると回路が長くなってしまい、ただでさえ弱い電波がさらに弱くなってしまう。
FM関係はUHFアンテナの近くに設置している。
ブースターのミキサー機能の利用でUHFと混合し屋内に引き込んでいる。
屋内でFMとUHFの混合線を分配し、一方をFMチューナー、もう一方はVHFとのミキサーを経由してTVにつないでいる。
UHFの項で述べたとおり各部屋でVHFと混合させているため、混合前の段階で分配してやれば他の部屋でもFMを聞くことができる。
今のところFMを聞いているのは自室のみである。
各局の受信状態を表にまとめてみた。 受信状態は時々変化するので良い時と悪い時を分けてまとめてみた。 この方が受信の安定度がある程度分かるだろう。
共聴の日本テレビは極端である。良い時はBSと比べても遜色ないくらいきれいに映るが、 悪いときには暗い画面が流れているだけで全く映らない。 数分前まできれいに写っていたのが突然悪くなるこ事も多い。
中継局のテレビ朝日は長野のテレビ信州との混信で両局の映像と音声が混ざったりしており視聴には耐えない。
中継局のNHK総合、NHK教育、長野の長野放送は他の局の電波の混信によるものと思われるが、 どの局が混信しているのかは未確認である。 隣接チャンネルの妨害かもしれない。
東京タワーは全体的にゴーストが目立つ。 音声も独特の歪が発生する。 幸い中継局で見られないテレビ朝日の受信状態が全体的に良い。(ゴーストは多いが)
共聴 | 東京 | 中継局 | 長野 | 備考 | ||
1 | NHK総合 | ◎/△ | ○/△ | |||
3 | NHK教育 | ◎/△ | △/△ | |||
4 | 日本テレビ | ◎/× | ○/△ | |||
6 | TBSテレビ | ◎/△ | ○/△ | |||
8 | フジテレビ | ◎/△ | ○/△ | |||
10 | テレビ朝日 | ◎/△ | ◎/○ | |||
12 | テレビ東京 | ◎/△ | △/× | |||
20 | 長野朝日放送 | ◎/◎ | ||||
28 | テレビ東京 | ◎/○ | ||||
30 | テレビ朝日/テレビ信州 | ×/× | ×/× | 混信 | ||
32 | フジテレビ | ◎/○ | ||||
34 | TBSテレビ | ◎/○ | ||||
36 | 日本テレビ | ◎/○ | ||||
38 | 長野放送 | △/△ | ||||
42 | 群馬テレビ | ◎/△ | ||||
44 | NHK総合 | △/× | ||||
46 | NHK教育 | △/× | ||||
左(受信状態が良い時)/右(受信状態が悪い時) ◎=良好、多少のゴーストやノイズ ○=ノイズやゴーストがある △=ノイズやゴーストが多い ×=視聴に耐えない |
FMはテレビと違ってこれといった不満は無い。
受信できる局が非常に多いので表にまとめることはしなかった。
以下の局が特に受信状態が良い
一般的な設定 | パターン1 | パターン2 | |||
1 | NHK総合 | 1 | NHK総合 | 1 | NHK総合 |
2 | 42 | 群馬テレビ | 42 | 群馬テレビ | |
3 | NHK教育 | 3 | NHK教育 | 3 | NHK教育 |
4 | 日本テレビ | 4 | 日本テレビ | 36 | 日本テレビ |
5 | 群馬テレビ | 36 | 日本テレビ | ||
6 | TBSテレビ | 6 | TBSテレビ | 34 | TBSテレビ |
7 | 34 | TBSテレビ | |||
8 | フジテレビ | 8 | フジテレビ | 32 | フジテレビ |
9 | 32 | フジテレビ | |||
10 | テレビ朝日 | 10 | テレビ朝日 | 10 | テレビ朝日 |
11 | 20 | 長野朝日放送 | 20 | 長野朝日放送 | |
12 | テレビ東京 | 12 | テレビ東京 | 28 | テレビ東京 |
13 | 28 | テレビ東京 |
パターン1は家の中のほとんどのTVで設定している。 共聴を優先しているが一つ上のチャンネルにすればUHF中継局で同じ番組が見られる。 映りが悪いときにリモコンで切り替えが出来るので便利である。 13のチャンネルポジジョンを持たないTVの場合は12チャンネルまでの設定となる。
パターン2は一部のTVで設定している。
自前のアンテナを優先する設定となっている。
共聴の引き込み場所から離れている為全体的に映りが良くないのでこの設定にした。
群馬テレビは5チャンネルに設定するのが普通だが、他の部屋のTVとあわせるために2チャンネルで設定した。5チャンネルにも設定しておくと良いだろう。